ある製造業の情報システム部門では、社内ユーザから「アカウントがロックされた」という問い合わせが日常的に発生しており、ときには「複数のユーザが同時にロックされる」といった事象も確認されていました。
ロックの原因調査には多くの時間を要するため、多くの場合はまずアカウントを解除し、ユーザーの利用を優先せざるを得ない状況でしたが、これにより内部セキュリティ上のリスクを招く可能性がありました。
N-ReporterおよびN-Cloudの導入により、ネットワーク機器を含むログデータを一元的に管理できるようになり、単一のプラットフォーム上で対象ユーザーのネットワーク行動履歴および接続記録を簡便に検索・分析することが可能となりました。
IT管理者は、対象のユーザーアカウント名を入力するだけで、そのユーザーが「いつ」「どのサービスに対して」「どのような認証操作(成功/失敗)」を行ったかを一覧で確認できるため、複数の管理ツールにログインして情報を突き合わせる必要がなくなります。
これにより、アカウントロックの根本原因を迅速かつ正確に特定し、適切な対策を速やかに実施することが可能となりました。


さらに、N-Cloud/N-Reporterによるスマートメンテナンスシステムの活用により、従来は数日〜1週間程度を要していたアカウント調査や行動履歴の確認作業を、短時間で完了するようになりました。
加えて、本ソリューションを通じて、一部のアカウントがブルートフォース攻撃(パスワード総当たり)を受けていたことを早期に検知し、即座に連携防御システムを介して遮断指令を発行することで、悪意あるアクセスをリアルタイムで遮断・封じ込めることに成功し、システム全体への影響拡大を未然に防止しました。